パイロットファーム

無給電ラジオ“フープラ(HOOPRA)”の開発と防災ラジオとしての活用 ~日本の防災減災に不可欠な中波AM放送波の重要性の提言~

工学系部門 知能システム工学講座

庄司 英一 准教授

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新型コロナウイルスもしくは
カーボンニュートラル

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研究課題カテゴリー 光応用 , 情報 , 材料 , 繊維 , 電気電子 , 地域貢献 , 物理学 , 環境 , 社会科学 , 科学
研究課題名にあてはまる項目 プロセス・工法・要素技術などの開発 , 測定・評価方法(医療・バイオ含む) , 社会課題・調査・解決手段 , 製品開発(繊維、工業製品、医薬品、医療機器など)
研究概要

東日本大震災でラジオやテレビ放送、SNSなどの情報メディアの役割が分析されている。震災発生時はAMラジオの評価が最も高く、次いでFMラジオが続きラジオの即時性の特徴が現れている。時間が経過するにつれてテレビは有益な情報源として価値が上がる。
一方、豪雨や地震災害で停電を伴う場合はかなり多い。停電によりテレビやSNS、携帯電話が使えなくなることは過去の教訓で明らかである。防災行政無線固定系(同報系)の屋外拡声子局の音声は豪雨の雨音で全く聞こえない状況もよく起きている。命を守る行動に必要な確実な情報入手手段はラジオ以外に殆ど無い状況である。しかもこれらのメディアの電波伝搬において、広域伝搬性に一番優れるのは中波放送で、国内電波法で最大500Kwクラスもの大電力送信が認可されている。
当研究室では中波AMラジオ放送波のこの電波エネルギー自身を効率よく使ってラジオ放送を聞く方法を工夫し、電池不要な無給電式AMラジオ受信機フープラHOOPRAを、電波エネルギーハーベスタとして開発して来ている(特許出願中)。マニアの趣味のゲルマラジオ受信機とは一線を画す、実用的な視点で設計し、外部アンテナ不要で、カバンに入れて携行しても壊れにくい構造で設計している。意匠はリング形状(意匠登録1511311)であり、フレキシブルで蓄光材を複合化させているので夜間の視認性も高い(特許出願中)。
日本全国全ての場所で使用出来るものではないが、NHK福井ラジオ第一放送(JOFG)は全国に多い5Kwクラスの送信所の一例であるが、その送信所から半径15km圏でHOOPRAが使用できることを考えると、全国のラジオ送信所や中継所のある市町では広く活用できると期待される。電池不要なので、いざと言うときに持ち出すだけで情報入手手段として機能する。防災訓練でのパフォーマンスの知見集積やフィール調査、回路やアンテナ構造の工夫などから、防災ラジオとして安全安心で命を守れる無給電防災ラジオの創造的な開発を進めている。

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