ビジョナリーファーム

血管の新機能「アンジオクライン」が疾患進展・個体老化に及ぼす影響の解明へ

医学系部門血管統御学

木戸屋 浩康教授

研究課題カテゴリー 基礎医学 , 臨床医学 , 薬学(創薬) , バイオ , 生物
研究課題名にあてはまる項目 製品開発(繊維、工業製品、医薬品、医療機器など)
研究概要

血管は酸素や栄養分を供給して不要物を排出するための輸送路であることが知られている。それに加え、我々の研究などから血管がアンジオクラインファクター(Angiocrine factor)と呼ばれる分子群を産生することで「組織の司令塔」として働くことが明らかになりつつある。本研究では、組織の司令塔としての血管機能に焦点を合わせ、特に疾患の発症・進展や個体老化への関与を明らかにしていく。
クロスファームでの成果
クロスファームにおける研究では、がんの病態進展に関与するアンジオクラインファクターを同定して新たな治療標的となる可能性を示してきた。さらに、生体環境が劇的に変動する局面においては、アンジオクラインファクターの産生パターンの切り替えが起きることが判明した。
ビジョナリーファームでの展開
ビジョナリーファームでの研究においては、感染症・糖尿病・神経変性疾患などとアンジオクラインファクターとの関連を解明し、多様な疾患におけるアンジオクラインシステムの実態を明らかにする。また、老化によるアンジオクラインの変化と疾患の関わりも含めて、臨床検体を用いた検証を進める。さらに、得られた成果から難治性疾患に対する新規治療薬の開発研究へと繋げることで、基礎・臨床・創薬という一連のアンジオクライン研究拠点の形成を目指す。
マウスおよび細胞を用いた解析にあたっては、大阪大学、東京大学、順天堂大学、日本医科大学、東京医科歯科大、早稲田大学などのグループと連携して、最先端のイメージング・マルチオミクス・病態動物モデルを融合して展開する。各疾患におけるヒト患者検体の解析においては、福井大学医学部の各診療科と連携して検証を進めていく。得られた治療標的に対しては、福井大学工学部の研究室や産業技術総合研究所などと連携して創薬研究へと拡げていく。

募集中内容
マッチング希望内容
シミュレーション/解析などを行ってくれる人, 試作品を作ってくれる人, 測定/評価をしてくれる人, 議論をしてくれる人
ファームメンバー

林弓美子・福井大学学術研究院医学系部門・助教
岡本徹・大阪大学大阪大学微生物病研究所・教授
島村徹平・名古屋大学大学院医学系研究科・教授

研究概要図

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